第22回CRCと臨床試験のあり方を考える会議,2022in新潟 The 22nd Conference on CRC and Clinical Trials, 2022 in Niigata
臨床試験の新たな価値の創造〜『あるべき姿』と『しなやかさ』の両立に向けて〜

代表あいさつ

更新日:2022. 3. 25
会議代表 鈴木 由加利

会議代表
鈴木 由加利
(新潟大学医歯学総合病院 臨床研究推進センター 実施支援部門)

皆様こんにちは

第22回CRCと臨床試験のあり方を考える会議は、2022年9月17日(土)から18日(日)の2日間、新潟朱鷺メッセを会場に皆様をお迎えできるよう準備をしております。医療従事者の多い学術集会であることを念頭に置きながら運営には細心の注意を払う所存です。

2022年は情報技術の躍進の時代にあります。特に、医療分野へのICT(デジタル化された情報の通信技術:Information and Communication Technology)の活用は、臨床開発分野においても新型コロナウイルス感染症を契機に一層加速しました。科学技術の恩恵により、臨床試験に関わる人の「あり方」にも変化とインパクトを与えています。

医療現場では、生体情報を継続的に取得するウェアラブルデバイスや治療用アプリの活用、オンライン診療など、ICTの活用が飛躍的に広がりを見せています。また、ICH-E6(R3)でも、「来院に依存しない臨床研究デザイン」では、e-Diaryやe-Consentなどデジタルテクノロジーを駆使することで、より実臨床に近い実施方法が検討され、「リアルワールドデータの利活用」も進んでいます。
そのため、研究者と被験者の間に立つCRCには、今以上に科学に心を通わせ、倫理性と信頼性を保証する役割が期待されています。

従来、臨床試験は医療現場を起点として始まるものでしたが、近年では、患者を起点とした申し出療養制度や、臨床試験における患者や一般市民参画(PPI)の機会が広がりを見せています。パンデミックによる世界的脅威の中ではありますが、「臨床試験(治験)」という言葉が、これほど一般市民にまで広く届いた時代は無かったのではないでしょうか。
これからは、患者の経験、視点、ニーズ、プライオリティに耳を傾け、成熟した関係性構築から始まる相互尊重の精神に基づく関わりが鍵になります。
人とテクノロジーが織りなす「新たな価値の創造」の時代において、医療の発展を切望する今だからこそ、多くの人が目の前の治療薬と医薬品開発の関係性に注目し、自身のこととして関心を寄せられるようになりました。

この新たな潮流をチャンスと捉え、臨床試験に関わるすべてのメンバーと集い、時代の変化にもぶれない臨床試験の「あるべき姿」を探求し、同時に「しなやかさ」をもって未来を選び抜けるような議論が行われる会議にしたいと思います。

第22回CRCと臨床試験のあり方を考える会議,2022in新潟

運営事務局
株式会社シンセンメディカルコミュニケーションズ

〒950-0983 新潟市中央区神道寺1丁目6-14
TEL:025-278-7232 FAX:025-278-7285
E-mail:crc2022@shinsen-mc.co.jp